リクガメ飼育をしている方にとって、冬場は気温が下がるため最も注意しなくてはならない季節です。
リクガメは種類のよっては冬眠することができる生き物であり、リクガメ飼育者も冬眠させるか、温度管理をして飼育するか悩むことでしょう。
この記事では、リクガメを冬眠させる際に準備することや、冬眠させるにあたっての注意点を紹介していきます。
リクガメを初めて冬眠させる方、冬眠させようか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
リクガメならば必ず冬眠する?
リクガメは種類によって冬眠する、しないが異なってきます。
一般的に温帯域に生息するチチュウカイリクガメ属の多くは冬眠することができます。
その中でも、日本でリクガメ飼育するのに人気のある種類は、下記のリクガメであれば冬眠することができます。
- ヘルマンリクガメ
- ギリシャリクガメ
- ロシアリクガメ
- マルギナータリクガメ
- フチゾリリクガメ
リクガメ冬眠前の3つの注意点
上記で紹介したリクガメであれば冬眠することができますが、冬眠させてはいけない場合もあります。
リクガメを購入して数年しか経過していない個体
リクガメの環境適応ができていない可能性があります。
今飼育している箇所への適応が十分できてからの冬眠が無難です。
目安としては3年以上は必要かと考えます。
直近での健康不良、現在健康不良のリクガメ
健康でないリクガメを冬眠させるのは大変危険です。
また冬眠直前で体調が回復したであろうリクガメを冬眠させるのも危険です。
リクガメに万全に回復したか確認することは不可能なので・・・
生後1、2年のベビーのリクガメ
幼いリクガメですと健康状態が不安定でまだ体力もありません。
自然界では幼体でも冬眠しているので可能ではりますが、自信がある方以外は冬眠させないほうが無難です。
リクガメ冬眠に向けての準備
冬眠用の飼育ケージを準備する
リクガメ冬眠用のケージを準備するにあたって、普段飼育しているケージとは別のものが必要です。
具体的にはコンテナボックスやトロ船のようなものです。
大きさは広いほうが良いですが、縦横最低でも冬眠する甲長の3倍以上。深さは50cm以上が目安です。
深さに関してですが、浅すぎると外の気温がもろにリクガメに影響します。
外気が氷点下であればリクガメも氷点下近くの外気にさらされてしまします。
リクガメの冬眠温度の目安は5℃~10℃です。50cm程度の深さを目標にしましょう。
また、冬眠用のケージ内の土は赤玉土や落ち葉などがオススメです。
冬眠用ケージの保管場所
冬眠用ケージの保管場所は2種類あります。
土の中埋込み型
題名の通り、冬眠用ケージを土の中に9割程度埋め込んでしまします。
屋外の土の中に保存することのメリットは温度が安定することです。
日光が当たらないように注意して、雨水が冬眠用ケージの中に入らないような工夫や場所を選ぶようにしましょう。
土の中埋め込まない型
もう一方は土の中に埋め込まず、冬眠用ケージを断熱材や保温材等で温度管理をするタイプです。
人の出入りの少ない部屋や小屋など、霜が降りない・極度に寒くない(温度5℃以下にならない)箇所を選びましょう。
デメリットとして、断熱材や保温材等準備の手間やコストが発生します。
リクガメの冬眠までの準備
リクガメは冬が近づき、温度が低くなってくると動きや食欲が低下してきます。
我が家で飼育しているニシヘルマンリクガメも同様です。
リクガメを冬眠させる際、消化器官内に未消化の食物があると冬眠中に腐敗してしまい、それが原因で死亡してしまうことが考えられます。
約1ヶ月前頃からエサを与えるのを中断し、日光浴や運動をさせてあげることで、消化器官の中を空にし冬眠の準備をしていきましょう。
動きが鈍くなってきたら冬眠の開始です。
リクガメ冬眠明けのケア
通常であれば、春先に暖かくなるとリクガメが自然と冬眠から覚め地上にでてきます。
冬眠明けのリクガメは体力を大きく消耗しているので、通常の飼育よりも念入りなケアが必要です。
冬眠明けは30℃近い飼育ケージに戻すのではなく、段階的にリクガメを暖めなければ体調不良を起こす可能性があります。
また、冬眠明けは脱水症状気味なので水分の接種が必要です。
ここでオススメなのが温浴。
温浴で体を暖め、喉が渇いていればリクガメが水分を自ら摂取してくれます。
エサも野菜などを少しずつ与えていき、通常のエサの食いつきまで戻すことができれば通常の飼育ケージに戻しても問題ないと考えます。
おわりに
今回はリクガメの冬眠について紹介してきました。
リクガメを冬眠させると日ごろのエサ代や電気代を抑えることができますが、初心者の方やリクガメが死亡するリスクを考えると悩むところがあるかと思います。
リクガメの冬眠はとても難しいので、挑戦する方はよく考える必要があります。
飼育ケージ環境や日ごろのお世話をしっかり行えば、冬眠させなくてもリクガメは生きていけます。
下記に、リクガメが健康に冬を越すための注意点を記載している記事もありますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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